今回もマーケティングのお話です。
少し退屈な話が続くかもしれませんが、
今までの、メジャーがとる戦略と、
これからの我々インディーズがとるべき戦略の違いを理解するうえでも
必要な部分なんでちょっとお付き合いください。
前回のメルマガの中で、
「タイアップやイメージ広告に頼らない戦略」
ということを言いました。
ここでメジャー業界が現在とっているマーケティングというものを考えて見ましょう。
(細かい話をするとキリが無いので大まかな部分の話です。)
知名度の無い新人アーティストを売り出す場合、
日本の中において最も手っ取り早いのは、タイアップを取って売り出すこと。
CMやドラマ、映画などのテーマソングとして売り出されることです。
不特定多数の人に、繰り返し見せる(聞かせる)ことによって
認知させ、関心を持たせ、広めていくという方法。
実はこれは音楽業界に限ったことではなく、
現在、何かを販売しているほとんどすべての業界が取っている
マーケティング手法です。
不特定多数に繰り返し宣伝する。
テレビCMをはじめとする様々な広告媒体を使い、
より多くの人に、繰り返し見せる(ザイオン効果なんていいますが)ことを
目的とした販売戦略。
これが何かを販売したいといった時の、ほとんどの業界がとっている戦略です。
この戦略、非常に効果が高いマーケティングだと言われ、
そのために、企業は莫大なお金をCMにかけ、
そのCMを流すために、これまた莫大なスポンサー料をテレビ局に払い
だからこそテレビ局も莫大なスポンサー料を支払ってくれる企業に対して
1パーセントでも多く視聴率が取れるような努力をするわけです。
そして音楽業界もその流れの中でタイアップや広告を取ってくる。
効果が無いということになれば、
それだけ莫大なスポンサー料も発生しないことになるんですが・・・。
実はこの戦略、いくつかの問題点があります。
その問題というのは
●不特定多数に見せる、ということが前提のため、より多くの人に見せる必要がある。
(分母の大きさが必要になる。)
●より大きな分母数が必要になるため、莫大な資金が必要になる。
●費用対効果の実数がわかりにくい。
という面です。
不特定多数というのはどれくらいの規模かというと、数千万人という規模。
視聴率10パーセントで1000万人なんて計算を立てるわけです。
そんな数千万人の人に宣伝するんですから
当然資金が莫大にかかるのは当たり前のような気がしますが、
ちょっと、考えてみてください?
不特定多数の人に宣伝しているということは、
まったく関係ない人にもお金を使っているということになります。
免許の必要の無い生活を送っている人にも自動車の宣伝をし
化粧に興味などないほとんどの男性に化粧品の宣伝をし、
パソコンを持ってない人にもインターネット回線の宣伝をする。
まったく関係のない属性の人たちにたいして、
まったく関係のない属性の製品を宣伝している。
非常に無駄なところに宣伝費を使っていることになるんです。
更にそれゆえに、宣伝の効果測定が非常にしにくくなっています。
視聴率で3パーセント落ちた番組の、売り上げに対する影響のデータなんて
取れないわけです。
さらにもうひとつ問題があって、現代人はCMにもうあきあきしています。
見たくも無いものを見せられる、
それはもう嫌なのです。
こういった現在でも主流のマーケティングですが、
この手法を「土足マーケティング」なんていう人もいます。
見たくないものを、無理やりに、何回も見せられるから。
だから、「土足マーケティング」だと。
さて、少しシニカルな口調かもしれませんが(汗)
所謂、メジャーがとる戦略の考え方って基本的にはこれです。
後は少しでも属性を絞るために、音楽雑誌やラジオ、有線を活用する、
といったあたりが付け加えられるでしょうか。
いずれにしても、資金の無いインディーズではほとんど出来ないことばかりですね。
それではどうするか?
インディーズならどんなマーケティング戦略をとればいいのか?
ヒントは、メジャーの問題点の中にあります。
●不特定多数を対象にしている。
●興味の無い人も対象にしている。
●許可を取っていない「土足マーケティング」である。
この問題点をクリアする。
それが、僕たちインディーズがとるべきマーケティング戦略です。
●自分の音楽に興味を持ちそうな人だけを対象とし、
●アプローチすることに許可をもらった人へアプローチし
●その許可をもらった人がファンになってくれるように働きかける。
このあたりが、インディーズの活動の鍵になります。
これを、ネットを使ってどうやっていくか?
ぜひあなたも考えてみてください。
次回、そのあたりを具体的にお話していきます。
PS
例えば、バンドでレコーディングしたCDを1000枚売る。
これが出来るバンドはかなり少ないでしょう。
音楽の良し悪しとは関係なく、
1000枚という数字でさえ普通はかなり高いハードルとなります。
レコーディングやCDを作るハードルというのはここ10年で驚くほど簡単に、身近
にな
りました。
ただ、販売の壁はネットが広がった今でも、
ほとんどのミュージシャンにとって厳しい状況だと思います。
そんな壁を打ち破る手助けというかきっかけになるといいですね。





















